テトラサイクリン系抗生物質とは?特徴を簡単にわかりやすく説明(漫画つき)


テトラサイクリン系抗生物質はマイコプラズマ肺炎に使用される。副作用に歯の着色がある。

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はじめに

こんにちは。

おじさん薬剤師のTOYOFUKUです。

久しぶりに抗生物質について書きます。

抗生物質にはいろいろな種類があります。

その種類の一つにテトラサイクリン系抗生物質があります。

このテトラサイクリン系抗生物質とはどんな抗生物質でしょうか?

この記事では、テトラサイクリン系抗生物質の特徴についてわかりやすく説明します。

まず簡単に理解できるように下手ですが漫画を書きました。

ご覧ください。

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漫画~テトラサイクリン系抗生物質~

テトラサイクリン系抗生物質はこういう形をしている 細菌のタンパク質合成を阻害することで効果を発揮する 歯の着色が代表的な副作用金属との併用で抗生物質の効果が弱まりピルとの併用でピルの効果が弱まる

以上が漫画になります。

漫画だけの簡単な説明でいい方は、よければ関連記事をご覧ください。

もう少し詳しく知りたい方 は、関連記事の下 に漫画では説明しきれなかったことを書きました。

よければご覧ください。

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テトラサイクリン系抗生物質とは?

テトラサイクリン系抗生物質とは、構造式(物質の形)として4つの輪がある抗生物質のことを言います。

ギリシャ語・ラテン語由来の言葉で、

「テトラ(tetra)」が「4」、

「サイクリン(cycline)」が「輪」

を意味しています。

 

テトラサイクリン系抗生物質の商品一覧

  • オキシテトラサイクリン・ポリミキシンB (商品名:テラマイシン)  軟膏のみ
  • テトラサイクリン(商品名:アクロマイシン) 内服 軟膏  
  • テメチルクロルテトラサイクリン(商品名:レダマイシン)  内服のみ
  • ドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン) 内服のみ  
  • ミノサイクリン(商品名:ミノマイシン) 内服 点滴
  • チゲサイクリン(商品名:タイガシル) 点滴のみ 

 

 

テトラサイクリン系抗生物質の特徴

テトラサイクリン系抗生物質は、様々な細菌に対して効果があります。(これを抗菌スペクトルが広いといいます) 

そのため様々な病気に対して使用される薬です。

代表的なものが、マイコプラズマ肺炎やざ瘡(ざそう:にきびのこと)などにです。

マイコプラズマ肺炎は従来マクロライド系抗生物質が使用されていましたが、耐性菌が出現してきました。

その時にテトラサイクリン系抗生物質が効果を発揮します。

抗菌スペクトルが広いからと言って原因がはっきりしないまま使用してはいけません

テトラサイクリン系抗生物質は、耐性菌ができやすいという特徴を持っているからです。

 

テトラサイクリン系抗生物質の作用機序

リボソームへの作用

生命の維持には遺伝子からタンパク質が合成されることが必要です。

この働きをするのがリボソームです。

テトラサイクリン系抗生物質は細菌のリボソーム30Sというところに結合しタンパク質の合成を阻害します。

アミノアシルtRNAへの作用

タンパク質を作るにはアミノアシルtRNAという物質がアミノ酸を運んでくることが必要です。

アミノ酸を運んできたアミノアシルtRNAがリボソームのところに運ぶことでタンパク質が作られます。

テトラサイクリン系抗生物質はアミノアシルtRNAがリボソームのところへ来るのを阻害します。

タイガシルは一味違う作用

タイガシルはリボソーム30Sに結合する様式が他のテトラサイクリン系抗生物質と異なります。

これによりテトラサイクリン系抗生物質で耐性菌が出現してもタイガシルが効果を発揮することができます。

タイガシルは他のテトラサイクリン系抗生物質と区別して、グリシルサイクリン系抗生物質と呼びます。

 

テトラサイクリン系抗生物質の副作用

テラマイシンは軟膏だけなので起きる副作用は局所です。

テラマイシン以外のテトラサイクリン系抗生物質は内服・点滴があります。

血管を流れるためさまざまな副作用があります。

以下、テラマイシン以外のテトラサイクリン系抗生物質の副作用を書いていきます。

抗生物質全般的に言える副作用

腹痛・下痢

代表的なものとしては腹痛や下痢などの消化器の副作用がでることです。
これは、抗生物質が腸内細菌のバランスを崩すためです。そのため予防として整腸剤も一緒に服用することもあります。

肝機能障害

薬は肝臓で分解されることが多いため、肝機能障害の副作用がでることもあります。具体的には、ALT(GPT)、AST(GOT)、γGTP、LDH、Al-Pの検査値が上昇したり、黄疸がでます。

重度の副作用

症状が重い副作用はアナフィラキシーショック、偽膜性大腸炎、中毒性表皮壊死融解症などがあります。

以上の副作用は、抗生物質全般的に起こる副作用です。
消化器以外の副作用が起きる確率は非常に低いです。

テトラサイクリン系抗生物質に特徴的な副作用

テラマイシン以外のテトラサイクリン系抗生物質に特徴的な副作用があります。

歯・骨

歯牙(しが:歯のこと)に黄や茶の着色が起きたり、エナメル質(歯の表面を覆う硬い部分のこと)の形成不全を引き起こすことがあります。

薬が歯の組織に結合し変色を起こします。そして、永久にそこにとどまり続けます。

 

また骨の発育不全を起こすことがありますが、これは一時的なものです。

上記副作用のため、歯や骨の形成期にある8歳未満の小児が安易に飲む薬ではありません。

光線過敏症

日光によって皮膚に発疹ができることがあります。

皮膚に赤みやかゆみがでてきたら使用を中止します。

食道潰瘍

飲み薬の場合、薬が食道にとどまると食道潰瘍を起こす場合があります。

就寝前に服用する場合は、しっかり胃に流し込んでから床に就きましょう。

めまい

ミノマイシンはめまいを引き起こすことがあります。

そのため、テトラサイクリン系の抗生物質を服用している場合は、車の運転をしてはいけません。

 

テラサイクリン系抗生物質と妊婦・授乳婦

妊婦

外用のテラマイシン以外は服用すると骨や歯に影響を与えます。

これは胎児にも同じことが言えます。

そのため、妊婦に対しては本当にテトラサイクリン系抗生物質が必要な場合に限り使われます。

授乳婦

また外用のテラマイシン以外は服用によって母乳に薬が流れることが報告されています。

そのため服用している間は授乳を避ける必要があります。

 

ニューキノロン系抗生物質との飲み合わせ

金属イオン(テラマイシンとタイガシル以外)

カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄などの金属イオンが含まれているものと一緒に服用するとキレートという物質を形成します。

その結果、吸収が妨げられて効果が弱くなります。

ピル(テラマイシン以外)

経口避妊薬のピルとの併用でピルの効果が弱くなることがあります。

 

おじさん薬剤師の働く薬局では

テトラサイクリン系抗生物質は、僕の薬局では使用頻度がとても低いです。

以前、マイコプラズマが流行しました。

そのとき、マクロライド系抗生物質に耐性が見られる患者に、ミノマイシンの処方がありました。

処方元の医師は、歯の着色やめまいなどの副作用に気を使っていました。

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